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平敷慶秀 個展2009年春

ペチカ(37)

2008年12月31日

Posted by けいしゅう at 11:00 │Comments( 0 )TrackBack( 0 )
宴の準備は整ってます。
「初めまして」
「 どうぞ!お入りになって!」
ソーニャは自分より少し若いカチューシャに招かれて部屋に入りました。
いっぱいひとが集まってます。
ラカトシュが椅子にどうぞと優しく手招きをして、ステファンと仲良く仲間に加えてもらいました。

最初の歌は泣き節が得意な老人の「黒き瞳」です。
いつもの様に大袈裟な身振りで歌います。

     ♪逢わざればよかりしを     ♪汝が瞳恋うるのみ
         ♪オオ黒き汝が瞳        ♪我が幸を持ち去りぬ

ホントは暗い歌だけど、ヤンヤヤンヤの大喝采です。
間奏はラカトシュのジプシー独特の早弾のチャルダッシュです。
そしてカチューシャはバラライカでお父さんがよく弾いていた「カチューシャ」です。
いきなりソーニャが指名されて、少し慌てましたが歌いました。
ステファンも途中からアコーディオンを弾きました。

      林檎の花ほころび川面に霞みたち   君無き里にも春は忍び寄りぬ
          カチューシャの歌声遥かに丘を越え    今なお君をたずねて優しその歌声

そしてステファンのアコーディオンで「ウグイス」です。
しんみりとしたメロディーはさすらい者の切なさです。  ラカトシュが控え目にバイオリンでバックにまわりました。
ソーニャは昨日までを想い、もうさすらわずに居られるだろうと安らぐ想いでした。
ステファンもラカトシュもカチューシャも、さすらいの辛さはよく分かっています。
子供たちがコサックの踊りを愛嬌タップリに披露しました。
この家に野菜などを届ける村人たちは、にわかづくりのコーラスで「夕べの鐘」や「エルベ川」を歌いました。

                     つづく



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